たるみ毛穴の改善方法|毛穴パックが効かなかった理由と、段階別の選び方

頬の毛穴が縦長に見える。夕方になると目立つ。毛穴パックも洗顔もスクラブも試したけれど、変わらない。
そこまで試したうえで、この記事を開かれた方が多いと思います。

効かなかったのは、やり方が悪かったからではありません。たるみ毛穴の原因は皮膚の表面ではなく、その下の層にあるため、表面のケアでは届かないのです。
そして、たるみ毛穴には進行段階があります。段階が進むと、届く手段が変わります。

なお、変化の出方には個人差があります。

まず、毛穴の「種類」を分けます

毛穴の悩みは一つではありません。種類が違えば、原因も対処も変わります。ここを取り違えていると、いくら丁寧にケアしても変化が出ません。

詰まり毛穴

皮脂や角質が毛穴に詰まって、白または黒に見える状態です。鼻に多いのが特徴です。
原因が「詰まり」なので、取り除くケアが意味を持つ種類です。毛穴パックが想定しているのは、主にこの状態です。

開き毛穴

毛穴の出口が丸く開いて見える状態です。皮脂の分泌が多い方に見られることが多く、小鼻や頬の内側に出やすいとされています。
丸く見えるのが特徴で、縦には伸びていません。

たるみ毛穴

毛穴が縦長(涙形)に伸びて見える状態です。頬に出るのが典型で、詰まっているわけでも、単に開いているわけでもありません。
皮膚を支える力が弱くなり、毛穴が引き伸ばされることが原因とされています。

帯状毛穴

たるみ毛穴が進行し、隣り合った毛穴どうしが縦につながって、帯のように見える状態です。
線状のくぼみに見えるため、「小じわができた」と受け取る方もいます。

見分け方

指で頬の皮膚を上に、または横に軽く引き上げてみてください。

  • 引き上げると毛穴が目立たなくなる → たるみ毛穴の可能性
  • 引き上げても変わらない → 詰まり毛穴・開き毛穴の可能性
  • 縦の線として何本かつながって見える → 帯状毛穴の可能性

強く引っ張ると皮膚を傷めますので、軽く行ってください。

たるみ毛穴の原因

真皮のコラーゲンが減ること

皮膚は、表面から順に表皮・真皮・皮下組織という層で構成されています。このうち真皮には、皮膚の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンといった線維があります。
たるみ毛穴の主な原因は、この真皮の弾力が低下することとされています。支える力が弱くなると、毛穴の周囲の皮膚が下方向に引かれ、毛穴が縦に伸びて見えるようになります。

原因は毛穴そのものではなく、毛穴の周りの組織にあります。

25歳以降という目安

一般に、25歳ごろを境に真皮のコラーゲンは減少していくとされています。もちろん個人差がありますし、その日から急に変わるわけではありません。
「昔は気にならなかったのに、いつの間にか」という感じ方をされるのは、この変化が緩やかに進むためです。

紫外線の影響

紫外線は、真皮のコラーゲンやエラスチンに影響を与えるとされています。加齢による変化に加えて、紫外線による影響が重なるという構造です。
これは、後述する「セルフケアでできること」に直結します。

皮下組織のゆるみ

真皮より深い層である皮下組織や、その下の支持組織のゆるみも関わるとされています。頬全体が下がってくると、毛穴も一緒に引き伸ばされるためです。
たるみ毛穴と頬のたるみが同時に気になり始めるのは、原因が重なっているからです。

進行するとどうなるか|帯状毛穴

隣り合った毛穴がつながる

たるみ毛穴が進行すると、縦に伸びた毛穴どうしが連なって、帯状に見えるようになるとされています。これが帯状毛穴です。

段階が進むほど、届く手段が限られます

段階が進むほど、皮膚の深い部分の変化が大きくなります。表面に近いところへの働きかけでは追いつかなくなり、より深い層に働きかける手段が必要になります。
逆に言えば、早い段階のほうが選べる手段が多いということでもあります。

なぜセルフケアで変わらなかったのか

原因は表面ではなく真皮にあります

たるみ毛穴の原因は真皮の弾力の低下です。一方、市販のスキンケアの多くが働きかけているのは表皮です。届く層が違うのです。
「もっと丁寧に洗えば」「もっと高い化粧品なら」という方向で努力しても、そもそも届いていないということになります。

毛穴パック・スクラブがしていること

毛穴パックやスクラブは、毛穴に詰まったものを取り除くためのものです。詰まり毛穴には意味があります。
しかし、たるみ毛穴は詰まっていません。取り除くものがない状態で使い続けると、摩擦によって皮膚に負担をかけることになります。
摩擦は、真皮への影響という点でも望ましくありません。逆効果になる可能性があります。

収れん化粧水について

収れん化粧水は、皮膚を一時的に引き締める働きがあるとされています。使用した直後に毛穴が目立ちにくくなることはあります。
ただし、一時的なものです。真皮の弾力そのものが変わるわけではありません。

やめてよいこと

たるみ毛穴に対して、次のケアは不要です。

  • 毛穴パックを繰り返す(詰まりがないため)
  • スクラブでこする(摩擦の負担が上回る)
  • 1日に何度も洗顔する(皮脂を落としすぎる)
  • 強くマッサージする(摩擦とたるみの両面で望ましくない)

時間と手間をかけてきた方ほど、この部分は受け入れにくいかもしれません。続けても変化が期待できないケアを重ねるより、適切な方法へ切り替えることが大切です。

セルフケアでできること

紫外線対策

紫外線対策が最も重要です。真皮のコラーゲンに影響する要因のうち、自分でコントロールできるのが紫外線だからです。
日焼け止めは毎日塗りましょう。曇りの日も、窓際で過ごす時間も対象です。帽子や日傘も併せて使ってください。

保湿

乾燥した状態が続くと、皮膚の状態が悪くなりやすいとされています。毛穴そのものを小さくするわけではありませんが、土台として意味があります。

レチノール・ビタミンC

一般に、レチノールやビタミンC誘導体を含む製品が、皮膚の状態に関わる成分として挙げられます。
ただし、市販の化粧品に含まれる濃度や、届く深さには限りがあります。大きな変化を期待しすぎないことが大切です。また、レチノールは刺激を感じる場合がありますので、少量から試してください。

摩擦を減らす

洗顔のとき、タオルで拭くとき、化粧を落とすとき。こすらないことを意識するだけで、負担は減ります。

できることの限界

セルフケアは、これ以上進まないようにするという方向では意味があります。ただし、すでに縦に伸びた毛穴を元に戻すという方向では、限界があります。

生活習慣との関係

真皮の状態には、日々の習慣も関わるとされています。

喫煙

喫煙は、皮膚の血流や、真皮の線維に影響するとされています。皮膚の観点からは、やめる方向が望ましいとされています。

睡眠

組織の回復には、全身の状態が関わります。睡眠時間が慢性的に不足している状態は、皮膚にとっても望ましくないとされています。

食事

極端な減量は、皮膚のゆるみにつながることがあります。短期間での大幅な体重の増減は、たるみの観点では避けたほうがよいとされています。
たんぱく質やビタミンCは、皮膚の構成に関わる栄養素として挙げられます。ただし、特定の食品やサプリメントで毛穴が改善すると断定することはできません。

うつむいた姿勢

長時間うつむいた姿勢が続くと、頬から下に重力の影響が集中するとされています。手元の画面を見ている時間の姿勢を、一度見直してみてください。

メイクでの見え方について

たるみ毛穴は縦方向に伸びているため、光の当たり方で見え方が変わります。一般に、次のような点が指摘されています。

  • 厚く塗り重ねるほど、時間の経過で目立ちやすくなる
  • 毛穴を埋める目的の下地は、皮脂で崩れると逆に目立つことがある
  • 摩擦の強いクレンジングは、負担という点で望ましくない

医療でできること|届く深さで分ける

美容医療の選択肢は数多くありますが、どの層に働きかけるかで分類すると整理しやすくなります。

表面に働きかけるもの

ケミカルピーリング、イオン導入などが該当します。肌の質感や、表面に近い部分の状態に働きかけるものです。
たるみ毛穴に対しては、補助的な位置づけになります。

真皮に働きかけるもの

高周波(RF)を用いる機器や、マイクロニードルを用いる機器、フラクショナルレーザーなどが該当します。
真皮に熱や刺激を加えることで、組織の回復の過程を通じて弾力に働きかけるという考え方です。

支持組織に働きかけるもの

ハイフ(超音波)や糸リフトが該当します。より深い層に働きかけて、引き上げる方向のものです。
頬全体のたるみが関わっている場合には、こちらの方向が必要になることがあります。

整理

働きかける層 手段の例 たるみ毛穴への位置づけ
表皮〜浅い層 ピーリング、イオン導入 補助的
真皮 高周波、マイクロニードル、フラクショナルレーザー 中心的
支持組織 ハイフ、糸リフト 頬のたるみを伴う場合

※どの手段が適するかは、段階と状態によって変わります。

当院で扱う選択肢

当院で扱っている、たるみ毛穴に関連するメニューは次のとおりです(いずれも自由診療・税込)。

メニュー 料金 働きかける層
モフィウス8 68,000〜82,000円 真皮
オンダリフト 22,000〜35,000円 真皮〜皮下
エムフェイス 78,000〜132,000円 支持組織
ハイフ(ウルトラセルZi 全顔430shot) 44,000円 支持組織

※料金は変更される場合があります。最新の内容は

をご確認ください。

組み合わせについて

段階が進んでいる場合、真皮に働きかけるものと、支持組織に働きかけるものを組み合わせるという考え方があります。
ただし一度に複数を行うと、どれが効いたのか分からなくなります。当院では、間隔をあけて一つずつ試すことをおすすめしています。

なお、上記以外にも一般的な選択肢(ケミカルピーリング、水光注射、フラクショナルレーザーなど)があります。当院での取り扱いについては、診察の際にお尋ねください。

段階別の考え方

開き毛穴の段階

引き上げても変わらない、丸く見える状態です。この段階では、皮脂のコントロールと表面に近い層へのケアが中心になります。

たるみ毛穴の段階

引き上げると目立たなくなる、縦長に見える状態です。真皮に働きかける手段が中心になります。同時に、紫外線対策と摩擦を減らすことで、進行を抑えるケアを併用します。

帯状毛穴の段階

縦の線としてつながって見える状態です。真皮への働きかけに加えて、支持組織に働きかける手段を検討することになります。
この段階では1回で大きく変化することは難しいため、時間をかけて継続的に取り組む必要があります。

自己判定には限界があります

引き上げてみる方法は目安になりますが、実際には複数の種類が混ざっていることが多いです。詰まり毛穴とたるみ毛穴が同時にあることも珍しくありません。
段階の判定は、診察で確認していただくのが確実です。

診察では何を見るのか

診察では、主に次のような点を確認します。

毛穴の形と分布

縦に伸びているか、丸いか。どの範囲に出ているか。頬なのか、小鼻なのか、こめかみに近い部分なのか。分布によって、原因の見当が変わります。

引き上げたときの変化

皮膚を上に引き上げたときの変化を、診察でも確認します。引き上げて目立たなくなる範囲が、たるみによる部分です。

皮膚の厚みと弾力

触れて確認します。皮膚が薄い方と厚い方では、選べる手段も、出力の設定も変わります。

頬全体のたるみの程度

たるみ毛穴だけが単独で起きていることは、実は多くありません。頬全体のたるみと一緒に進んでいることがほとんどです。
その場合、毛穴だけを見て手段を選ぶと、期待した結果になりません。頬のたるみ側からの対処が必要になることがあります。

混在の有無

詰まり毛穴、開き毛穴、たるみ毛穴が同時にある場合、それぞれに対する手当てが変わります。ここを分けずに一つの施術で済ませようとすると、どこかが取り残されます。

施術を受けたあとの考え方

変化が出る時期

真皮に働きかける手段の場合、変化が現れるまでに時間がかかるとされています。施術の翌週に判断するのは早すぎます。
一般に、1か月から3か月ほど様子を見ていただく必要があります。

継続について

一度で完結する種類のものではありません。ただし、最初にまとめて回数を決めることはおすすめしていません。まず1回受けて、肌の反応を見てから次を決めるほうが、結果として無駄がありません。

並行して続けること

施術を受けている期間も、紫外線対策と、摩擦を減らす工夫は続けてください。進行を抑える側の対策をやめてしまうと、せっかくの変化が保ちにくくなります。

たるみ毛穴と頬のたるみは、同じ流れのなかにあります

ここまで見てきたとおり、たるみ毛穴の原因は真皮の弾力の低下と支持組織のゆるみです。これらは、頬のたるみ、ほうれい線、フェイスラインのぼやけと共通の原因によるものです。
つまり、たるみ毛穴が気になり始めた時期は、顔全体の変化が始まっている時期でもあることが多いのです。

一つは、毛穴だけを見て手段を選ぶと、期待した結果になりにくいということ。頬全体が下がっているのに毛穴の表面だけに手を入れても、引き伸ばす力は残ったままです。
もう一つは、早い段階で気づいたのであれば、選べる手段が多いということです。たるみ毛穴は、鏡を近くで見る習慣のある方ほど早く気づきます。気づけたこと自体が、時間的な余裕を意味しています。

頬のたるみそのものについては、別の記事で扱っています。あわせてご覧いただくと、全体像がつかみやすいと思います。

国内未承認の医療機器を用いる施術について

この記事で触れている当院の機器のうち、ウルトラセルZi・ウルセラプライム・モフィウス8・オンダリフト・エムフェイスは、いずれも日本国内で薬機法上の承認を受けていない医療機器です。医療広告に関する国の指針にもとづき、次のとおりお知らせします。

1. 未承認の医療機器であること

上記の機器は、いずれも日本国内では薬機法上の承認を受けていません。

2. 入手経路

国内で承認されていないため、医師の責任のもとで輸入したものを使用しています。具体的な入手経路は、施術前にご説明します。

3. 国内の承認医療機器の有無

これらと同一の性能を有する国内承認医療機器はありません。なお、美容目的で用いる超音波照射器としては、2025年に「Sofwave(ソフウェーブ)システム」が国内で初めて薬機法上の承認を受けています(承認番号 30700BZX00082000/一般的名称「皮膚引締め用超音波照射器」/使用目的は中等度又は重度の顔面及び頚部のしわの改善)。
ただし、ソフウェーブが照射する超音波は非集束であり、ハイフ(高密度焦点式超音波)とは作用機序が異なるとされています。同じ「引き締め」を目的としていても、別の機器です。

4. 諸外国における安全性等に係る情報

ウルセラとモフィウス8は米国FDA、ウルトラセルZiは韓国MFDS、オンダリフトは米国FDAおよび欧州CEの認可を取得しているとされています。国内での承認審査を経ていないため、国内の基準にもとづく評価は行われていません。

未承認の医療機器を用いる施術は、公的医療保険の対象外です。また、万一健康被害が生じた場合でも、医薬品副作用被害救済制度などの公的な救済制度の対象とならないことがあります。

これらをご理解いただいたうえで、施術を受けるかどうかをご判断ください。ご不明な点は、施術前に必ずお尋ねください。

費用とリスクについて

上記のメニューはいずれも自由診療であり、健康保険は適用されません。費用は全額自己負担となります。

リスク・副作用として、赤み、腫れ、むくみ、乾燥、ひりつき、内出血が生じることがあります。まれに、やけど、色素沈着、神経の一時的な症状が報告されています。効果の程度・持続期間には個人差があり、変化を実感しにくい場合もあります。

次のような場合は施術を受けられないことがあります。診察の際にお伝えください。

  • 妊娠中・授乳中の方
  • 施術部位に感染や炎症がある方
  • 施術部位に金属や、ペースメーカーなどの埋め込み機器がある方
  • 重い持病がある方、服薬中の方

よくある質問

Q1. たるみ毛穴は元に戻りますか。
「元どおりになる」と言い切ることはできません。目立ちにくくすることを目標とするのが現実的です。
Q2. 何回くらい必要ですか。
段階と手段によって変わります。一度で終わるものではない、とお考えください。
Q3. 化粧品だけで改善しますか。
進行を抑える方向では意味がありますが、すでに縦に伸びた毛穴を戻す方向では限界があるとされています。
Q4. 毛穴パックはしてはいけないのでしょうか。
詰まり毛穴に対しては意味があります。たるみ毛穴に対しては、摩擦の負担が上回ると考えています。
Q5. 帯状毛穴はしわですか。
しわとは成り立ちが異なります。ただし見た目が似ているため、混同されることがあります。診察で確認します。
Q6. 若くてもたるみ毛穴になりますか。
紫外線の影響や、皮膚の状態によっては年齢によらず見られることがあります。年齢だけで判断はできません。

まとめ

  • たるみ毛穴の原因は真皮の弾力の低下。毛穴そのものではない
  • 毛穴パック・スクラブ・洗顔では届かない
  • 進行すると帯状毛穴になる。段階で届く手段が変わる
  • セルフケアは進行を抑える方向では意味がある
  • 医療の選択肢は働きかける層で分けて考える
  • 実際には複数の種類が混ざるため、段階の判定は診察で行う

ご自身の段階が分からない場合は、診察の際にご相談ください。

参考文献