カデッセイ徹底解説:たるみ・毛穴・ニキビ跡を1台でまとめて狙う次世代ニードルRF

こんにちは。新宿にあるピオーネビューティークリニック 皮膚科専門医の鈴木です。

カデッセイの症例写真を整理していたのですが、その素晴らしい変化に思わず驚き、急いでこのコラムを
書いています(笑)。
ついに、これはすごいと思えるニードルRF(極細の針と高周波を使った治療器)が登場しました。

カデッセイは、ウルトラフォーマーIIIやボルニューマといった人気機器を生み出したClassys社の
最新ニードルRF機器です。

当院にはすでに、ポテンツァ、エリシスセンス、モフィウス8といった優れたニードルRFがあります。
これまで私は、肌質改善や毛穴治療にはポテンツァやエリシスセンス、しっかりとした引き締めには
モフィウス8というように、目的に合わせて機器を使い分けてきました。

ポテンツァやエリシスセンスは、毛穴や肌質改善にとても優れている一方、引き締め効果は比較的マイルドです。
一方、モフィウス8は回数を重ねることで非常に高い引き締め効果が期待できますが、お肌の状態によっては、施術後の赤みや色素沈着、肝斑の悪化などに注意が必要です。
そのため、患者様のお肌を見極めながら、細かく調整を行う必要がありました。
つまり、これまでは肌質をきれいにすることと、しっかり引き締めることを、1台でバランスよく両立させるのがなかなか難しかったのです。

そこに登場したのが、今回ご紹介するカデッセイです。

回数を重ねるごとにフェイスラインと毛穴が少しずつ引き締まり、さらに肌質改善や導入するお薬との
相乗効果によって、くすみが晴れ、きめの整ったお肌へと変化していきます。

では、なぜこれまでの治療では、これらを一度にバランスよく改善することが難しかったのでしょうか。
まずは、たるみ・毛穴・くすみ・キメの乱れがなぜ起こるのかから見ていきましょう。

1. たるみは、なぜ起こる?

お顔の脂肪は、ダウンコートの中綿のように場所ごとに小部屋に分かれています。さらに脂肪には、深い位置にある脂肪と、皮膚に近い浅い位置にある脂肪があります。

年齢とともに、深い脂肪はしぼんでボリュームが減る一方、浅い脂肪は部位によって膨らんだり、
下へ下がったりしてしまいます。
同時に、脂肪を支えている組織もゆるみ、皮膚のコラーゲンや弾力成分も
減っていきます。

その結果、皮膚や組織が重力に耐えきれなくなり、フェイスラインのもたつきや頬の下がりといった
たるみとして現れてくるのです。

つまり、たるみを改善するためには、脂肪の量を適切にコントロールすること+ゆるんだ組織や皮膚を
キュッと縮めること
の両方が重要になります。

2. 毛穴は、なぜ開く?

毛穴が目立つ原因は一つではありません。
皮脂の分泌量が多いことで毛穴が押し広げられることもあれば、年齢とともに毛穴周りのコラーゲンなどが
減少し、毛穴を支えきれなくなることで、すり鉢状に落ち込んで目立つこともあります。

そのため毛穴治療では、過剰に活動している皮脂腺に熱を加えること+真皮のコラーゲンを増やし、
毛穴周りを内側から支えること
が重要です。

3. くすみは、なぜ起こる?

くすみの原因の一つが、肌のターンオーバーの乱れです。ターンオーバーが遅くなると、メラニンを含んだ
古い角質が肌の表面に長くとどまり、肌全体が暗く、透明感のない印象になってしまいます。

さらに最近では、肌の奥の環境が、表面のシミやくすみにも影響を与えることがわかってきています。

そのため、くすみ改善には表面だけを見るのではなく、表皮のターンオーバーを整えること+真皮に適切な熱の刺激を与え、細胞が働きやすい環境を整えることが重要です。

4. キメの乱れは、なぜ起こる?

キメとは、皮膚表面の細かな凹凸のことです。 キメの美しさには、肌の表面だけでなく、そのすぐ下にある真皮の状態も深く関わっています。表皮と真皮は互いに影響を与え合いながら、肌の構造を保っているのです。

そのため、キメを整えるには、表皮のターンオーバーを正常にすること+真皮の環境を整え、コラーゲンの生成を促すことの両方が必要になります。

5. たるみも毛穴も肌質も、同時に改善するのが難しい理由

ここまで読んでいただくとわかるように、これらを一つの治療でまとめて改善するのは、実はとても難しいことなのです。 求められるのは、以下の非常に繊細な熱のコントロールです。

・表面には過剰なダメージを与えず、ターンオーバーを整える ・真皮の浅い層は適切な温度まで温める
・真皮の深い層にはしっかりと熱を届ける

・必要に応じて皮下組織(脂肪層)までアプローチする

・さらに一緒に使うお薬を効率よく浸透させる

では、カデッセイはどのようにしてこれを実現しているのでしょうか。

6. カデッセイの4つの特徴

① Hybrid Heating(ハイブリッドヒーティング):表面と内部からのダブル加熱

カデッセイの大きな特徴が、この技術です。
まず高周波で皮膚の表面からあらかじめ温め、その後に針が入り、針先からも高周波を照射します。

あらかじめお肌を温めてから針の治療を行うことで、熱をより効率よく広げ、肌の生まれ変わりを
促します。
熱の伝わり方が均一になりやすいため、しっかりとした熱量を保ちながら、痛みにも
配慮された設計
になっています。

② Double Depth RF(WデプスRF):1回で浅い層と深い層を加熱

私が非常に面白いと感じているのがこの機能です。
1回針が入るだけで、真皮の浅い層と深い層という、異なる2つの深さに高周波を照射できます。
深い層では高い温度で組織をキュッと縮めて引き締めを促し、浅い層ではマイルドな温度で細胞を
元気にし、肌の環境を整えます。

つまり、深い層ではしっかり引き締め、浅い層では肌質を育てるという異なる治療が同時に
できるのです。
これが、カデッセイが引き締めと肌質改善の両立を目指せる大きな理由です。

③ Quad-Fusion(クアッドフュージョン):お薬をより深く届ける新技術

もう一つの特徴が、お薬を肌に届ける技術(ドラッグデリバリー)です。
まず浅く針を入れてお薬の通り道を作り、そこにお薬を塗って浸透させます。
さらに同じ場所へより深く
針を入れることで、お薬を肌の奥までしっかり届けやすくします。
針と高周波による熱治療だけでなく、
お薬による肌質改善効果まで組み合わせられるのがカデッセイの強みです。
お悩みに合わせてお薬を選ぶことで、幅広い肌トラブルに対応できます。

④ インピーダンスフィードバック制御:1ショットごとに熱を自動調整

カデッセイの安全性を支えているのがこの機能です。
熱の入りやすさは、皮膚の厚みや水分量、部位によって一人ひとり違います。目周りは薄く、頬は厚いと
いった違いもあります。
カデッセイは、皮膚の電気抵抗を測りながら1ショットごとに熱エネルギーを自動で調整してくれます。
部位による違いを考慮して熱をコントロールできるため、過剰なダメージを抑えながら安全に治療を
行えます。

7. 絶縁針と非絶縁針を使い分けられるのも大きな魅力

さらに見逃せないのが、針の一部がコーティングされている絶縁針と、されていない非絶縁針の2種類が用意されていることです。

非絶縁針
針の広い範囲から熱を届けられるため、毛穴や肌質改善などに適しています。

絶縁針
 狙った深さだけに熱を届けられます。表面へのダメージを抑えながら深部をしっかり加熱できるため、
引き締めを重視したい方や、色素沈着のリスクを減らしたい方に適しています。

どの深さに、どのくらい、どんな風に熱を入れるか。 これを患者様一人ひとりに合わせてオーダーメイドで組み立てられるのは、治療する側から見ても非常に魅力的です。

8. 実際の症例をご覧ください

さて、ここで症例をご紹介します。見てください。もう、本当に感動ものです。
この感動、伝わるかしら(笑)

フェイスラインのもたつきがすっきりし、毛穴も目立ちにくくなり、肌全体がなめらかになっています。
肌をきれいにしたい。でも、フェイスラインもしっかり引き締めたい。 そんな方が求めているのは、まさにこのくらいの変化なのではないでしょうか。

これまでニードルRF治療を受けたものの、
・毛穴は少し良くなったけれど、引き締めは物足りなかった

・引き締めたいけれど、ダウンタイムが重いのは避けたい

という方にこそ、ぜひご検討いただきたい治療です。

9. ダウンタイムは?

針を使う治療ですので、直後には赤みや軽いむくみが出ることがありますが、多くの場合数日程度で徐々に落ち着いていきます。
もちろん、赤みや腫れ、内出血、色素沈着などの可能性がゼロというわけではありません。

しかし、カデッセイは肌状態を測りながら熱をコントロールできるため、必要な熱をしっかり届けつつ、
過剰なダメージを避けやすい設計
になっています。

たるみ、毛穴、ニキビ跡、くすみ、きめの乱れ。 これら複数のお悩みを一度に狙いながら、日常生活への
影響・ダウンタイムをできるだけ抑えやすい
のが、カデッセイの大きな魅力です。

お仕事をされている方でも、比較的続けやすい治療だと思います。

10. カデッセイが気になる方へ

カデッセイにご興味を持たれた方は、ぜひ一度カウンセリングでお肌の状態を拝見させてください。
同じ毛穴やたるみのお悩みでも、皮膚の厚みや脂肪の量、色素沈着のしやすさなどは皆様異なります。

当院では、患者様のお肌やお悩みに合わせて、針の種類、深さ、強さ、一緒にお使いするお薬などを細かく調整し、あなたにぴったりの治療プランをご提案いたします。

引き締めもしたいし、肌そのものもきれいにしたい。

そんな方に、ぜひ知っていただきたい新しいニードルRFです。

参考文献 1)Oh S, Rho NK, Byun KA, et al.Combined Treatment of Monopolar and Bipolar Radiofrequency Increases Skin Elasticity by Decreasing the Accumulation of Advanced Glycated End Products in Aged Animal Skin. Int J Mol Sci. 2022;23(6):2993. PMID: 35328415.

2)Hwang JM, Lee SH, Baek EJ, et al. Comparative effects of fractional microneedle radiofrequency and microneedling on the modulation of aged fibroblast environment in aged skin. Scientific Reports. 2025;15:18296.

3)Nilforoushzadeh MA, Alavi S, Heidari-Kharaji M, et al. Biometric changes of skin parameters in using of microneedling fractional radiofrequency for skin tightening and rejuvenation facial. Skin Research and Technology. 2020;26:859–866.

4)Malarz D, Czyżewski Ł, Olczak-Kowalczyk D. Microneedle radiofrequency for skin rejuvenation: bridging image-derived metrics and photographic assessment. Frontiers in Medicine. 2025;12:1710949