こんにちは。新宿にあるピオーネビューティークリニック 皮膚科専門医の鈴木です。
今回は、日焼け止めについてお話ししたいと思います。
日焼け止めを選ぶとき、とりあえずSPF50+、PA++++を選んでおけば安心かな、ウォータープルーフなら
海やプールでも大丈夫かな、と思われる方も多いのではないでしょうか。
実は、どちらも少しだけ知っておいていただきたいポイントがあります。
こんにちは。新宿にあるピオーネビューティークリニック 皮膚科専門医の鈴木です。
今回は、日焼け止めについてお話ししたいと思います。
日焼け止めを選ぶとき、とりあえずSPF50+、PA++++を選んでおけば安心かな、ウォータープルーフなら
海やプールでも大丈夫かな、と思われる方も多いのではないでしょうか。
実は、どちらも少しだけ知っておいていただきたいポイントがあります。
必ずしもそうではありません。 もちろん、SPF50+・PA++++を毎日使ってはいけないということでは
ありません。ただ、日焼け止めは数字が高ければ高いほどよいというよりも、その日の過ごし方に合わせて
選ぶのがおすすめです。

例えば、お買い物や通勤などの日常生活であれば、SPF10〜20、PA+〜++程度。
屋外での軽いスポーツやレジャーならSPF20〜40、PA++〜+++程度。炎天下で長時間過ごす日や、
海・プールなどではSPF50+、PA++++といった高い紫外線防御効果のあるものがむいています。
一方で紫外線に敏感な方などは、日常生活でもよりしっかりとした紫外線対策をおすすめすることがあります。そのため、SPFはいくつが一番いいですか?というより、今日はどのくらい紫外線を浴びそうかな?
と考えて選んでいただくと分かりやすいと思います。
そして、日焼け止めについてぜひ知っておいていただきたいのが、塗る量です。
日焼け止めに表示されているSPFは、決められた量をきちんと塗った状態で測定されています。
ところが実際には、ベタつくのが苦手だから、メイクが崩れそうだからと、少なめに塗っている方も少なくありません。
せっかくSPF50+の日焼け止めを使っていても、塗る量が少ないと本来期待されている紫外線防御効果を
十分に発揮できないことがあります。
顔全体に使用する場合の目安は、
・乳液・液状タイプなら、1円玉くらいの量を一度塗り、もう一度同じ量を重ねる
・クリームタイプなら、パール粒くらいの量を一度塗り、もう一度重ねる
くらいで丁度良いです。

では、SPF50の日焼け止めを使用しておけば半分の量でもSPF25になるのかなと思いますよね。
残念ながら、半分の量を塗ればSPF25になるわけではありません。高SPFの日焼け止めでは塗る量が減ると
紫外線防御効果が大きく低下し、理論上は半量でSPF7程度まで低下することもあるのです。
だからこそ、SPFの数字以上に十分な量を塗ることが大切なのです。
日焼け止めは、朝きれいに塗っていても、汗や皮脂、衣服やマスクとの摩擦などで少しずつ落ちていきます。
そのため、屋外で長く過ごす日は、2〜3時間を目安に塗り直していただくと安心です。
特に、汗をたくさんかいたとき、水に入ったあと、タオルで顔や体を拭いたあとは、塗り直しを意識して
みてください。
高いSPFの日焼け止めを一度だけ塗ることよりも、自分が使いやすいものを適切な量で塗り、必要な
タイミングで塗り直すことのほうが実はとても大切です。
紫外線には、主にUVBとUVAがあります。 UVBは、肌が赤くなるような日焼けに関係しやすい紫外線です。
一方でUVAは皮膚のより深い部分まで届き、長い年月をかけてシワやたるみなどの光老化に関係すると
考えられています。 そして、このUVAは窓ガラスを一部通り抜けます。
そのため、一日中室内だからといって紫外線がまったく届かないわけではありません。窓際で過ごすことが多い方や、車を運転する時間が長い方は、室内でも日焼け止めを塗っておくと安心です。
美容施術を受けた後は、普段以上に紫外線対策を大切にしていただきたい時期です。
施術後のお肌は一時的にバリア機能が低下していたり、軽い炎症が起きていたりすることがあります。
その状態で強い紫外線を浴びると、炎症が長引いたり、炎症後色素沈着につながったりすることが
あります。
さらに、紫外線によるダメージを受けたお肌は、炎症によってさらに刺激を受けやすい状態になることも
あります。 せっかくきれいになるために受けた施術ですので、施術後しばらくは日焼け止め、帽子、日傘、衣類などを上手に組み合わせて、いつもより少しだけお肌をいたわってあげてください。
マスクをしているところは、日焼け止めを塗らなくても大丈夫ですか?というご質問をいただくことも
あります。 実は、一般的な不織布マスクにもある程度紫外線を遮る効果はありますが、UVカット性能は
素材や製品によって大きく異なります。
一般的なサージカルマスクではUPF6〜11程度と報告されたものもあり、マスクをしているからといって、
紫外線を十分に防げているとは限りません。

そのため、紫外線対策を目的にマスクを使用するのであれば、UPF50+やUVカット率〇%など、UVカット
性能がきちんと明記されているものを選んでいただくのがおすすめです。
ウォータープルーフでも、塗り直しは必要です。
ウォータープルーフと聞くと水に入っても落ちないという印象がありますが、実際にはまったく落ちない
わけではありません。

日本では2022年12月から、日焼け止めの耐水性について、
・UV耐水性★
・UV耐水性★★ という表示が使われるようになりました。
★は合計40分、★★は合計80分の水浴試験を行い、その後も一定の紫外線防御効果が保たれていることを
確認したものです。
海やプールなど、水に入る機会が多い日には、UV耐水性★★のものを選んでいただくとより安心です。
ただし、耐水性が高い日焼け止めでも、タオルで拭いたり汗をかいたりすると少しずつ落ちていきます。
水から上がった後や汗をたくさんかいた後には、こまめに塗り直してくださいね。
皆さんは、UVインデックスをご存じでしょうか。 UVインデックスとは、紫外線が人体に及ぼす影響の強さを分かりやすく数字で表したものです。
目安としては、
・1〜2:弱い
・3〜5:中程度
・6〜7:強い
・8〜10:非常に強い
・11以上:極端に強い
とされています。

例えばUVインデックスが8の日は非常に強いにあたります。
このような日は、日焼け止めだけに頼るのではなく、帽子や日傘、衣類なども組み合わせて
紫外線を避けることがすすめられます。
紫外線というと日焼けやシミを思い浮かべる方が多いと思いますが、長年浴び続けることで、
シミやシワなどの光老化だけでなく、皮膚がんや白内障のリスクにも関係します。
だからこそ、日焼け止めは一番強いものを選ぶことよりも、
・その日の予定に合ったものを選ぶこと
・十分な量を塗ること
・必要なときに塗り直すこと
この3つを意識していただくことが大切です。
今日はどのくらい外で過ごすかな?そんなふうに、その日の予定や紫外線の強さに合わせて、
無理なく紫外線対策を続けていただければと思います。
参考サイト 1)https://www.data.jma.go.jp/env/uvindex/index.html?elem=0&area=0&lat=34.2&lng=138.53&zoom=5気象庁 | 紫外線情報(分布図)
参考サイト 2)https://jspd.umin.jp/qa/03_uv.html?utm_source=chatgpt.com 日本小児皮膚科学会
参考文献
1)Couteau C, Paparis E, Coiffard L. What level of photoprotection can be obtained using facial mask? Determining effectiveness using an in vitro method. Dermatol Ther. 2021;34(3):e14837. doi:10.1111/dth.14837.